ビリギャルは、人生に伴走し
励ましてくれる応援歌

土井 裕泰さんNOBUHIRO DOI

映画監督

ビリギャルな人たちがビリギャルを語る ビリギャルな人たちがビリギャルを語る Biligyaru people talk about birigyaru

「ビリギャル」刊行10周年、おめでとうございます!
映画化にむけて、まずはさやかちゃんご本人に会い、そしてすぐ名古屋に飛び坪田先生やさやかちゃんのご家族に取材した日のことが昨日のことのように思い出せるけれど、あの日からももう10年が経つということなんだ。Time flies!

映画の撮影中、スタッフの一員として手伝ってくれたリアルさやかちゃんは、日本中を講演で飛び回っていたかと思うと、いつの間にかコロンビア大学の大学院生になっていて、今や同世代のオピニオンリーダーのひとりだ。

坪田先生は、学習塾のいち経営者にとどまらない多角的な分野で活躍をされている。
そして映画「ビリギャル」は韓国や中国全土でも劇場公開され、若者たちに大きく支持され、ヒットを記録した。数年前、私が仕事で中国を訪れた際には、映画「ビリギャル」の監督として熱烈な歓迎を受けた。

10年前に生み出された一冊の本は、当事者たちの未来を拓いただけでなく、世界中の読者や観客たちを励まし続けている。
間違いなく。

さて、私は、この国の片隅で相も変わらず映画やドラマを作り続けていて、もうすぐ還暦を迎えてしまうわけなのだが、それでもまだ自分の伸びしろを信じているし、成長したいと思っている。
ちょっと大変な撮影に向かう日の朝の車。
映画「ビリギャル」のサウンドトラック「Brand New Day」(ラストシーン、東京に向かうさやかちゃんが新幹線の車内から、河原で手を振る坪田先生をみつける時の曲)を今でも聴いていく。力をもらえた気がする。
いつのまにか「ビリギャル」は私にとっても、この先の人生にずっと伴走し励ましてくれる応援歌になっていたんだ。

土井 裕泰どい のぶひろ

映画監督
1964年生まれ。広島県広島市出身。早稲田大学政治経済学部卒業後TBS入社。テレビドラマ「愛していると言ってくれ」「ビューティフルライフ」「GOOD LUCK!!」「逃げるは恥だが役に立つ」「カルテット」などの話題作を数多く演出。また、映画監督として「いま、会いにゆきます」「ハナミズキ」「麒麟の翼」「ビリギャル」など多くのヒット作を手掛ける。

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